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スペイン

ペアリングで誤魔化そうとしてないかい

ハンバーグにぃーよ

Bodegas Tagonius

参考小売価格:2970円

産地:スペイン

品種: テンプラニーリョ、CS、メルロ、シラー

購入元:セラー専科(楽天)

インポーター:株式会社都光

楽天スーパーセールで購入したセラー専科さんの「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー大賞記念福袋」に入っていた酒日向さんのペアリングシリーズ。

その名も「ハンバーグにぃーよ

おそらく「テンプラニーリョ」と語呂合わせになってるネーミングかと思いますが、品種はテンプラニーリョだけでなく、メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラーのブレンド。

ワインは単一品種で造られるよりは、味わいを調整できる分、何種類かブレンドされたほうが美味しく仕上がるのでしょう。それぞれの品種のパーセンテージ(テンプラニーリョ45%、メルロ30%、カベルネ・ソーヴィニヨン15%、シラー10%)まで記載されていたので、生産者のこだわりを感じます。

正直なところ、ハンバーグはペアリングが簡単なメニューなので、あえてこのワインじゃなくても、安い箱赤ワインでも満足できます。

しかし、セラーにこのワインをストックしていると、まるでワインがメニュー表のような存在になっていました。「今日何食べようかなぁ〜」と悩んでいる時に、このワインが目に入ると「今日はハンバーグにしよう」とワクワクしながら晩酌まで過ごせます。

とはいえ、ハンバーグは「不味いと感じる赤ワインさえも美味しく変化させる」力があります。そういった意味でペアリングありきで提案されているこのワインはズルいと感じる面もあります。

なんせ定価は3千円近いです。ペアリングに頼らなくても3千円ワインの美味しさを求めてしまいます。

ペアリングでごまかせられないように、食前の1時間前からじっくり向き合って飲んでみました。

まず、コルクの質感がしっかり3千円ワインです。ワインが付着した部分も黒っぽい紫の熟成色になってます。これはボトル内の酸素接触やタンニン、色素成分が時間をかけて作用した結果で、熟成の証ともいえる現象です。黒っぽい色調は、ワインが持つポリフェノールが徐々に沈殿し、コルクへ移行したものと考えられます。

これはただの企画ワインではない。

この時点でそう確信しました。

しかし、抜栓直後は閉じてます。まるでワインが眠っているような印象。

グラスに注いで30分ほどですかね、徐々に開いてきました。香りは3千円ボルドーっぽく、安スペインでありがちな荒々しさと毒っけがありません。

濃いワインって外すと「うっ」っとなることがあるのですが、このワインにはそれがありません。

いろんな品種がブレンドされているので、味わいのグラデーションも感じます。

この濃い赤ワインを食前に1杯飲んで、自然にもう一杯欲したので、「ペアリングでごまかすワイン」でないことは確かです。

期待していたハンバーグとのペアリングは想像の範疇に収まってはいますが、食卓にこのワインがあると会話が弾みます。

エンタメ込みで3千円は妥当。事実、普段よりブログの文章長くなっとりますからね。

本日の組み合わせ

https://twitter.com/shomin_wine/status/1868219697629421598

庶民のワインランク(詳細

今回のワインは:Bランク (24年3月より基準改定

ABOUT ME
井原大賀
1984年 高知生まれ Grape Japan 合同会社 CEO ワイン系YouTuber。日本初のPodcastワイン番組をプロデュース。令和以降アマゾンで日本一読まれているワイン電子書籍の著者。年間40万ml以上ワインを飲む本物のワインガチ勢が語る再現性の高いワインライフ。お仕事のお依頼、コラボ、PR案件お待ちしております! info@grapejapan.com