劣化していた、アマゾン購入で起きたこと
参考小売価格:3500円ぐらい
産地:長野
品種: シャルドネ
購入元:アマゾン
製造元:サッポロビール
今回も日本ワイン。アマゾンのブラックフライデーで購入したグランポレールシリーズの長野シャルドネを飲んでいきます。白ワインの女王と呼ばれがちなシャルドネですが、ちゃんと向き合って飲むのは久しぶりです。
外観は淡い黄緑。グラスに注いだ時点で、重心が低い濃厚タイプではなく、軽快でクリーンな方向だとわかります。香りは、グラスに鼻を近づけてようやく拾えるくらいの強さ。青リンゴとグレープフルーツが中心で、輪郭は細めです。
シャルドネは、樽熟成でふくよかに仕上げるスタイルもあれば、果実と酸でスッと飲ませるスタイルもあります。ここを読み違えると、想像と違っただけでテンションが落ちることがある。けれどグランポレールは、裏ラベルに味わいの方向性が書かれているので、今回はスッキリ路線だと認識した上で開けています。受け入れ態勢はできていました。
ところが、口に含んだ瞬間に喉が引っかかりました。率直に言うと、うっとなる。おそらく傷んでいます。
香りはまだ生きているので、受け取る人によっては劣化と断定されないかもしれません。ただ、有識者としての判断を入れるなら、味のバランスが崩れています。薄くボケた苦味と、えぐみが居座る。喉奥に残る印象が妙に重く、果実の素直さが出てこない。熱や保存環境のストレスを受けた白ワインに出る、あの嫌なズレに近い感触でした。
最近、アマゾン経由のワインでこういう個体に当たる率が上がっている体感があります。前回はブショネが出て、インポーターに連絡して交換対応になりました。今回はブショネ特有の匂いではなく、もっと味の構造が壊れているタイプ。3000円近く払ってこれは正直ショックです。
それ以上に嫌なのは、劣化ワインと知らずに飲んで、このワインは最悪だと判断してしまう人が出ることです。メーカー側からすれば、狙った味ではない液体で評価されるわけで、悔しさが残ると思う。ワインを楽しむには、知識と経験が必要だという話はよくされますが、こういう場面で刺さってきます。買ってすぐ飲むならまだ逃げ道がある。でも、ストックしておいて気分で開けたいのがワインの楽しさでもあるので、流通と保管の不確実性が上がると、趣味としての気持ちよさが削られます。
追伸。どうしても納得できなかったので、サッポロビールのカスタマーセンターに相談して送ってみることにしました。結果は後日報告します。
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