コノスル グリーンソサエティ カルメネール
Cono Sur Green Society Carmenere
参考小売価格:1705円
産地:チリ
品種: カルメネール
購入元:アマゾン
インポーター:スマイル
「みんな大好きコノスル」のカルメネールを、あらためて飲み比べてみた。
まず手に取ったのは〈グリーンソサエティ〉。ボトルを前にした瞬間、思わず微笑んでしまった。
──“グリーン”“エコ”“ナチュラル”というワードを並べれば、一定層の購買意欲を刺激できる。
そんなマーケティングのしたたかさが、どこか透けて見える。
実際、「酸化防止剤が入っていないワインがいい」という声は少なくない。
コメント欄でも「〇〇が添加されているけど大丈夫ですか?」という質問をよく見かける。
ワインは情報で味わう飲み物だ。先入観ひとつで香味の印象が変わることは否定できない。
その意味で、このワインを口にしたときの「おお、ケミカルっぽくない。自然な味わいやん」という感覚は、心理的要素も少なからず含んでいるだろう。
説明文には「自然豊かな葡萄畑から」とあり、ラベルには野生動物や植物が共生する畑の風景が描かれている。
その一文とイラストを見ただけで、人はすでに味の方向性を想像してしまう。
そして実際、グラスからはブラックベリーを思わせる果実香、スパイス、そしてダークチョコレートのようなニュアンスが漂う。
千円台前半という価格帯を考えれば、十分に高い完成度といえる。
ただし、これまでのカルメネールに感じていた濃厚さや重厚感は控えめ。
ボディはやや軽く、酸味とタンニンのバランスで存在感を構築している。
エコを意識した新しい方向性のカルメネール──そんな印象を受けた。






