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ドイツ

良いワインに出会うと、他ワインのハードルが上がってしまう現実

カール・ローウェン リースリング・クアント

Carl Loewen Riesling Quant

参考価格:2646円

購入価格:2082円(まとめ買いでさらに10%オフ)

産地:ドイツ/モーゼル

品種:リースリング

購入元:フィラディス

インポーター:株式会社フィラディス

フィラディスのリースリングセールで購入していたうちの1本。

以前、最高のリースリングと称した、クヴェアバッハ クラシック・リースリングが素晴らしすぎたため、無意識のうちにリースリングに求める味わいの幸福度が上がってしまいました。

クオリティは十二分に満足できる味わいではあったのですが、クヴェアバッハが2千円台前半で購入できたことを考えると、千円台前半のワインかな?と思えるぐらいレベルの差があります。

しかし、このワインを好きか嫌いかで問われると好きな部類のワイン。キレキレの酸味に重厚感のあるコクが見事に調和されてバランスは上々。勝手に期待しすぎた味わいの奥行きや膨らみ、余韻を楽しむといった意味で物足りなさを抱いてしまいました。

なまじコクがあるせいで、「もっと何か来い!」と求めて肩透かしをくらった感じです。

お金持ちの方には理解できないであろう、ものすごくけち臭い微妙な話ですが、 クヴェアバッハとの価格差が600円以上あればこちらのワインを選ぶので、良質ワインであることに間違いはないですよ。

なんせ庶民にとって600円はランチ一食分、文庫本1冊分、激安スパークリング1本分の価格。ワイン選びのシビアな境界線であるのです。

マリアージュに関しての注意点

ワインの定説では白ワインに白身魚なんて語られちゃってますが、このワインに関しては白系魚類との相性は最悪。タラのフライとムニエルに合わせてみましたが、生臭さがドッカン、と湧き上がってきます。淡白なタラでも合わないので、無難にキッシュとかピザと合わせた方が良いでしょう。

余談

少し話は変わりますが、最近ツイッターで、リースリングのペトロール香に関しての記事をちらっと(長すぎて読んでない)見かけました。ガソリンを取り扱う職務を経験し、ガソリンを体にブチ撒いた事がある私としては、ペトロール感じたら気持ち悪くなります。そういった意味では未だ本当の意味でのリースリングに出会ったことがないかもしれません。逆にリースリングのペトロールを語る人は、ぜひガソリンをかぶって感じてもらいたいな、本家のペトロール臭を。

ABOUT ME
井原大賀
1984年 高知生まれ Grape Japan 合同会社 CEO 国際大学IPU国際総合学部国際環境学科を卒業後、廃棄物の再資源化を目指す企業へ入社。10年ほど業界に 関わる仕事をする傍ら、リユース事業へ着目し独立。シリアルアントレプレナーへのあこがれで事業を仕組み化し売却。 誰も思いつかなかった仕事を生み出すことをモットーに、現在はワイン消費家として事業を展開。ソムリエやワインエキスパート合格をサポートするワイン塾の経営や、ワイン好きな地方従事者向けのウェブコミュニティを運営。 自身がプロデュースするポッドキャスト番組「ワインの授業」はカテゴリーランキング最高2位を記録。万人受け頑固拒否の尖った内容で、業界に風穴を開ける。 自身が陥ったアルコール依存や精神疾患の体験を基に、巧みなSNS戦略で「教育」「社会福祉」「起業支援」を軸に活動中。