国分 見て 飲んで 楽しむワイン “bree” (ブリー) セッコ シラー ロゼ
bree seco roze
参考小売価格:
産地:ドイツ
品種: シラー
購入元:Amazon
インポーター:国分ワイン
缶ワインという存在には、常に賛否がつきまといます。気軽にサクッと飲める手軽さがメリットである一方、酒量を求める飲み手にとってはコストパフォーマンスが悪い。――そんな宿命を背負ったカテゴリーです。
今回購入したのは、Amazonセールで見つけた国分ワインさん輸入の缶ワイン。ドイツのシラーを使ったロゼワインで、200mlあたり200円程度なら「経験として悪くない」と思い手に取りました。
ロゼと思いきや、実はスパークリング
購入時にタイトルに「ロゼ」としか表記がなく、私はてっきりスティルワインだと勘違い。ところが実際には微発泡のスパークリングタイプでした。
ここで問題がひとつ。炭酸が入った途端、比較対象が「ビール」や「ハイボール」に切り替わってしまうのです。スパークリングの強みは“炭酸でごまかせる”点にありますが、1缶500円(セールでも450円)となると、もはや高級クラフトビール並みの満足感が求められます。
結論から言うと――そんなわけないですよね。飲んでみて苦笑い。典型的な「安泡」でした。
甘さのトラップ
しかも甘い。ラベルには「セッコ(Secco)」とありますが、普段辛口に慣れている身からすると、残糖感がかなり強めでジュースのよう。軽やかというより、むしろ「甘口微発泡ワイン」と割り切った方が理解しやすいでしょう。
ただし、ここでひとつ気づいたことがあります。――私は完全にターゲット外だったのです。
メーカーの狙いとメッセージ
輸入元の説明文を読むと、コンセプトは明快です。
「生きるって芸術! 試験に合格した時、理想の仕事に就いた時、試合で勝ったとき、ただ楽しい一日の終わりに… うれしい気分を上品に彩る、花火のような缶ワイン」
さらに「女性による女性のためのワイン」というブランド戦略。市場調査に基づき、“見て、飲んで楽しむ”を前面に押し出しています。つまり、想定している顧客は「グラス2杯でほろ酔いになれる女子」「甘いカクテルを好む層」。
私のように辛口を求める酒飲みが“勘違いして購入”して文句を言うのは、はっきり言えばお門違いでしょう。
まとめ ― 誰におすすめか?
辛口派にはおすすめしません。
ただし「甘口好き」「おしゃれな缶で気分を盛り上げたい」「女子会やピクニックで軽く乾杯」といったシーンには十分役割を果たすでしょう。
問題はただひとつ、200mlで500円という価格に価値を見いだせるかどうか。そこに納得できる人には、きっと楽しい“缶ワイン体験”になるはずです。