ドミニ・デル・レオーネ・オレンジ・ナチュール
Domini del Leone Orange Natural
参考小売価格:3000円ぐらい
産地:ヴェネト州
品種: ピノ・グリージョ、シャルドネ
購入元:燃えるカワサキ(楽天)
インポーター:ヴォガインターナショナル
楽天の自然派ワイン専門ショップ「燃えるカワサキさん」で購入したオレンジワインセットの中から、今回取り上げるのは、イタリア・ヴェネト州の実力派〈フィドラ・ワインズ〉による一本。
この造り手は、アマローネの名手として知られ、滑らかでエレガントな赤ワインに定評がありますが、実はオレンジワインにも並々ならぬ情熱を注いでいます。本作は、ピノ・グリージョとシャルドネを50:50でブレンドし、なんと3か月にも及ぶスキンコンタクト(果皮浸漬)を経て仕上げられた本格派のオレンジワイン。
使用するブドウは、ピノ・グリージョの繊細な酸とほのかなスパイス感、そしてシャルドネの厚みと果実味という、対照的なキャラクターを持つ2品種。それぞれの個性をしっかりと引き出しながら、長期マセラシオンによって複雑味と深みを与える技は、まさに職人芸です。
白ワインの7倍とも言われる豊富なタンニンを備えつつ、ファーストアタックは実にスムーズ。その後、口の中でゆっくりと広がる滑らかで奥行きのある旨味は、まさにフィドラらしさの真骨頂。
総亜硫酸(SO₂)量は44.25mg/Lと控えめで、品質を保ちながらも“ナチュラルな飲み口”を実現。野生酵母を使用し、農法もビオディナミ認証を受けたもの──いわば自然派ワインの理想形といえる構成です。
糖分はわずか0.45g/L(グラス1杯あたり約0.065g)という“ほぼ無糖”。甘さを抑えることで、果皮から抽出されたミネラル感やスパイス、そして深みある旨味が際立ちます。
温度は8℃スタート。香りは控えめながら、柑橘系の爽やかさとともに、かすかに土や木を思わせるニュアンスも。口に含むと、ややビターでエグみのある旨味が爆発し、日本酒のような濃密さを感じさせます。
食事との相性も良いですが、個人的には大ぶりのグラスでじっくりと──時間の経過とともに酸が和らぎ、旨味の層がより明確になってきます。
価格は3,000円弱。オレンジワイン好きにも、ナチュラルワイン初心者にもおすすめできる、知的で実直な一本。ピノ・グリージョとシャルドネ、2つの個性を丁寧に融合させた職人技をぜひ体験してみてください。