ルナリア・マルヴァジア・ビアンカ・アンセストラル・ ブリュット・ナチュレ
Lunaria Malvasia Bianca Ancestral Brut Nature
参考小売価格:3366円
産地:アブルッツォ州
品種: マルヴァジア
購入元:燃えるカワサキ(楽天)
インポーター:ヴォガインターナショナル
今回ご紹介するのは、わたくしの偏愛生産者ルナーリア(Lunaria)の泡。2025年上半期ベスト5にも選出した、昔から注目している自然派ワイナリーの一本です。
開栓したのは「ルナーリア・ブリュット・ナチュール・アンセストラル」。その名の通り、残糖ゼロに近い、きりりとドライな仕上がりのスパークリングワイン。しかも亜硫酸すら検出されないという“完全無添加”のヴァン・ナチュール。クラシックスタイルのアンセストラル製法で仕込まれ、自然酵母で発酵、酸化防止剤無添加、有機農産物加工酒類としてビオデナミの認証も取得。まさに、これ以上ナチュラルなワインがこの世にあるのだろうか……と、思わず立ち止まってしまうほどの完成度。
正直、最初は少し戸惑いがありました。ボトルの色味からてっきり赤のスパークリングだと勘違いし、開ける寸前で「マルヴァジア」の表記に気づくという失態。そのまま冷蔵庫で出番を待ってもらい、今回はサバ水煮を使った料理に合わせるべく、晴れて登板となりました。
まず注目すべきはガス圧。注いだ瞬間に立ち上る泡の勢いに、期待が高まります。グラスに鼻を近づけると、レモンや熟したメロン、ほんのり白桃を思わせる香りが力強く香り立ちます。甘くない・軽いという予想に反し、ボディはしっかり。酸味とコクのバランスも絶妙で、余韻には紅茶のような上品なニュアンスが顔をのぞかせます。これが2,000円台で飲めてしまうなんて、ちょっとした事件です。
料理との相性も申し分ありませんでした。今回はシンプルに、サバ水煮缶と野菜を合わせた冷製料理でしたが、脂とミネラルが調和し、泡の存在感が最後まで食中に寄り添ってくれる印象。汎用性の高さにも脱帽です。
もちろん、自然派ワインゆえのボトル差もあるでしょう。この味わいに再び出会えるかどうかは、次の一本を開けるまでわかりません。ただ、それこそが自然派ワインの醍醐味でもあります。「わからなさ」を楽しむ、そんな豊かさを改めて感じた一本でした。
商品情報ハイライト:
- 醸造:自然酵母/酸化防止剤・添加物不使用/総SO₂検出不可能値
- 認証:オーガニック/ビオディナミ
- 糖分:0.15g(グラス1杯あたり0.02g)
- 受賞:Vinitaly 2021 五つ星獲得
※自然派ワインの世界は、まるで野生の花畑のよう。整いすぎない不確かさの中にこそ、唯一無二の感動があります。次の一本を開けるのが、すでに楽しみでなりません。
本日の組み合わせ
庶民のお酒ランク(詳細)
今回のワインは:Sランク (24年3月より基準改定)
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