ジョゼフ・ドルーアン マコン・ヴィラージュ 2022
Joseph Drouhin Mâcon Villages
参考小売価格:2800円ぐらい
産地:マコン
品種: シャルドネ
購入元:Amazon
インポーター:サッポロビール
Amazonセールで購入していたジョゼフ・ドルーアンのセットから、今夜はマコン・ヴィラージュを開けてみた。
ラベルには「村名クラス」とあるが、ことワインの世界では“村名”という表現もなかなか曲者だ。ブルゴーニュの貴族的階層においては、「村名といえど所詮マコン」と斬って捨てられることもある。
実際、マコン・ヴィラージュはACブルゴーニュよりも限定された範囲で収穫されたぶどうから造られるとはいえ、ピュリニーやムルソーといった名だたる村に比べれば、価格的にも格付け的にも“やや庶民寄り”な立ち位置だ。
とはいえ、これは逆に言えば、
✅ ブルゴーニュの中では地味ながら、手堅くまとまりのある味わい
✅ 地名表示による一定の品質保証
✅ 広域でありつつも、中には掘り出し物が眠っている余地
──そんなポテンシャルを秘めたアペラシオンとも言えるだろう。
今日はなぜか「ブルゴーニュの白」が飲みたい気分だった。そんなムードを満たすには、うってつけの一本である。
セラーから出してすぐ、温度はおよそ8度。香りは控えめながら、柑橘や白い花のニュアンス、そして奥行きにほんのりと樽のニュアンスが潜んでいる。
口に含むと、予想以上に骨格がある。ボディは軽やかだが芯が通っており、アルコール13%の表示どおりの充実感。第一印象はやや辛口でビター。しかし、余韻にははちみつのような甘やかさが立ち上がり、静かに微笑みかけてくる。
食中酒としての完成度は申し分ない。料理に寄り添いながら、時間とともにその表情を変えていく。グラスを傾けるごとに、静かな感動が積み重なっていく──「さすがブルゴーニュ、さすがマコン、さすがドルーアン」と呟きたくなるような。
こんなワインが日常にあったらどんなに贅沢だろう。
ただ、これを“日常”にしてしまったら──今度はコルトンやモンラッシェといった上位格付けが視界にちらつくようになるのだろうか。
ワインの階層とは、つくづく人の欲望と同じ構造をしている。
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