参考小売価格:サブスク限定
産地:広島
品種: ハニービーナス
購入元:日本ワインにしよう(リンク)
製造:せらワイナリー
今月から、宮坂佳奈さんが主宰する日本ワインのサブスクリプション「日本ワインにしよう」に入会しました。自分ではなかなか手に取らないワインと出会えるのが魅力で、初回のセレクトからその醍醐味を実感しています。
8月に届いたのは、広島県・世羅町にあるせらワイナリーの「HANABI」。使用されているブドウは「ハニービーナス」。正直、名前を聞いたことがない方が多いと思います。私自身も初耳でした。さらに調べてみると、この品種は「紅瑞宝」と「オリンピア」という2種類の生食用ブドウを掛け合わせて誕生した交配品種とのこと。いずれもこれまで縁がなく、まさに「自分では絶対に選ばないボトル」との邂逅でした。
「甘口」に託された信頼
最初に届いたのが甘口ワインだったことに、正直少し構えました。「甘口かぁ…」という心の声は、多くの辛口派の方が共感する感覚ではないでしょうか。
しかし、ここは有識者のセレクト。「信頼できる人が選ぶ甘口にはハズレがない」。その安心感があるからこそ、思い切ってグラスを傾けることができます。
そして一口。予想通り、いや予想以上の体験でした。
テイスティングノート ― 夏を彩る「HANABI」
その名の通り、「HANABI」には夏らしい清涼感がありました。
- 香りはハーブや蜂蜜、白い花のニュアンスがふわりと漂い、
- 味わいはバナナやメロンに加え、どこかヤクルトのような乳酸のニュアンスも。 複雑な要素がバランスよくまとまっています。
ボディは軽やかですが、舌にしっかりと絡むテクスチャーが印象的。甘みは豊かでありながら、酸の存在が上品に引き締めてくれるので飲み飽きません。
当初は「小瓶に分けて数日にわけて飲もう」と計画していましたが、一口目でその目論見は崩壊。結局、一本を通しで楽しむことになりました。
ペアリング ― 大人のアイスケーキとともに
今回合わせたのは、ワインユーチューバー「あゆ」さん考案のカッサータ風アイスケーキ。材料も身近なものばかりで、驚くほど簡単に作れました。
- クリームチーズ
- 無糖オイコス
- ドライフルーツ
- ビスケット
これらを混ぜて冷凍庫で固めるだけ。仕上がりは甘さ控えめの大人のアイス。ワインを一口飲んだあとにかじると、ドライフルーツの凝縮感とビスケットの食感がアクセントになり、ワインの華やかさをさらに引き立ててくれます。口の中で温度差と質感のコントラストが生まれ、相乗効果を実感しました。
生産者とワインの背景
今回の「HANABI」は、「日本ワインにしよう」限定のコラボレーションワイン。ハニービーナスのフリーラン果汁(破砕時に自然に流れ出る果汁)を100%使用し、雑味のないクリアな味わいに仕上げています。フルーツやデザートとの相性はもちろん、甘酢を使った料理にもマッチする懐の深い一本です。
「HANABI」という名前には、夏の記憶を呼び覚ますイメージが込められているそうです。華やかでフローラルな香り、透明感のある甘さは、風鈴の音や縁日の光景を思い起こさせ、夜空に広がる花火のように一瞬の美しさを味わわせてくれます。
せらワイナリーについて
「せらワイナリー」は2005年、世羅町のぶどうを使ったワイン造りを目的に設立されました。標高約400〜500mの台地、昼夜の寒暖差という恵まれた条件のもと、地域農家と共にぶどう栽培とワイン造りに取り組んでいます。
近年はシラーやソーヴィニヨン・ブランといった品種の試験栽培にも挑戦し、土地の可能性を探求。名前をあえてひらがなで「せら」としたのは、この土地そのものに興味を持ってもらうためだそうです。地域の風土と共に歩む、温かみのあるワイナリーです。
おわりに
「日本ワインにしよう」のサブスクリプション、初月から心を掴まれました。自分では出会えなかったであろうハニービーナスという品種に触れ、甘口の可能性を再認識。ペアリングを含めた体験の幅も広がりました。
次に届く一本はどんな驚きを与えてくれるのか。
ワインの世界がまた一歩広がることを楽しみにしています。