セザール ド ヴァンドーム 2021
CESAR DE VENDOME 2021
参考小売価格:1999円
産地:フランス・ロワール地方
品種: ピノドニス(ピノ・ドーニス)
購入元:リカオー(店頭)
インポーター:株式会社ルミノ・ヴィーノ
地元の酒販店リカオーを覗いてみると、ロワール地方のワインが軒並みセール中。これはチャンスとばかりに、今月はロワールワインを集中的に飲んで、ワインエキスパートコンクールに備えることにしました。
とはいえ、今回手に取ったのは、ピノ・ドニスというマイナー品種のロゼワイン。試験対策としての実用性は正直言って低いのですが、情報が少ないからこそ、素直に好奇心で楽しめるのがこういったワインの魅力でもあります。
しかもお値段、まさかの1200円。辛口ロゼでこの価格、しかもロワール。条件反射でカゴに入れていました。実はこのワイン、過去にも何度か飲んだことがあるのですが、前回より「一年売れ残り熟成」を経た2021年ヴィンテージ。印象がどう変化しているかにも注目です。
グラスに注ぐと、まず驚かされるのは色合い。淡いロゼというより、ややオレンジがかったニュアンス。香りにはグレープフルーツや柑橘の皮のようなシャープさがあり、白ワインのような清涼感も感じられます。
口に含むと、まるでアセロラドリンクの酸味を引き立てたようなフレッシュさ。それでいて、ポカリスエットを思わせる丸みのあるボディが味わいに広がりをもたらします。全体としては立体感があり、1,200円という価格を忘れてしまうほどのエレガンス。仮に3,000円で買っていたとしても「良い買い物だった」と納得できるレベルです。
余韻にはほんのりと収斂性があり、安価なロゼにありがちな平坦さや水っぽさは皆無。ピノ・ドニスの可能性を改めて感じる一本でした。情報が少ないというだけで敬遠されがちですが、逆に言えば「誰とも被らないマイワイン」を見つける喜びがここにはあります。