ウィリ・ギッセルブレッシュトゥ ゲシルヴァーナー
W. Gisselbrecht Sylvaner
参考小売価格:1800円
産地:アルザス
品種: シルヴァーナー
購入元:ボックスワインのお手軽ワイン館(楽天)
インポーター:重松貿易
アルザスワインセットの最後を飾ったのは、シルヴァーナー(Silvaner)。ドイツやアルザスで広く栽培されるものの、日本の売り場では決して目立たないブドウ品種です。
そもそも国内におけるドイツ・アルザスワインの棚面積は非常に小さく、見かける機会は限られています。その分、この地方ならではの品種と出会うこと自体が貴重な体験といえるでしょう。ちょうど現在、私はドイツワインをまとまって発注しているので、これから待ち受ける「ドイツならではの個性」との対峙が楽しみでなりません。
シルヴァーナーとは?
日本で最も馴染み深いのは、カルディで販売されている緑のボトルに入ったフランケン・シルヴァーナー・カビネット・トロッケンでしょうか。軽快でフレッシュな味わいが印象的で、「スッキリとした辛口白」として知られています。
ただし、シルヴァーナーは地域や造り手によって表情が大きく変わる品種でもあります。繊細でニュートラルな特性を持つため、土壌や醸造方法の違いがストレートに現れるのです。
テイスティングノート
今回のワインは、香りにレモンやライムのような柑橘のニュアンスが広がり、口に含むと酸味主体のすっきりとした味わい。そこにふわりと蜂蜜のような甘やかさが重なります。
ボディは軽やかでありながら辛口らしい切れ味があり、例えるなら「甘さを削ぎ落とした蜂蜜レモン」。一見矛盾するような要素が共存する、不思議な飲み心地です。
記憶に残す一本
普段の食卓ではなかなか出会えないテイストですが、むしろその「違和感」こそがシルヴァーナーの個性。品種の特徴としてしっかり記憶に刻んでおきたい一本でした。
生産者と総評
この一本は、アルザスの名門 ウィリ・ギッセルブレッシュトゥ(Willy Gisselbrecht) のワインセットの最後を飾る5本目でした。その中でも最も完成度が高く、品種の個性と造り手の力量を強く感じさせる仕上がり。
ゲヴェルツトラミネールはペアリングの難易度が高いため、積極的に選ぶ機会は少なめですが、久々に飲むとやはり魅力的。改めて「ゲヴェルツも悪くない」と思わせてくれる一本でした。
庶民のお酒ランク(詳細)
今回のワインは:Bランク (24年3月より基準改定)
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